金属遊び研究会 fisherman RYO

日本海でジギング&トップゲームを中心に遊んでいる船長ブログです。状況に合わせたさまざまな釣りに挑戦してます💪

海の状況から「釣れる潮」をロジックで考える! 【 オフショア環境での、魚の食いっ気をひも解く👆 】

魚が釣れる条件とは⁉

 

まずは「このテーマ」で記事を書こうと思ったきっかけですが… 先達て、釣りをしている際に、相棒のMASAと意見の相違があった事に起因します。

 

はい。それはどうゆう事なのか⁉と言いますと… その時、下図のA,B,Cの向かう方向はおよそ一緒。それも、それなりの移動速度(1.8~2.2キロ)でボートは動いておりました。

 

つまり、仕掛けはおよそ「真下近く」に落ちるが、ボートはしっかり流れに同調おり、広い範囲を探りながら移動している。いわゆる最も釣りがしやすい環境という事になります。

 

実は、日本海でこのように全てが同調するシーンは数少なく、ほとんどの場合は風向きや風の力に影響されて斜め引きのような状況となるのが、およその常です。

 

このようにしっかりと潮流があり、真下に仕掛けが落ちる状況下で爆釣した経験は多々あり、わたしにとっては「最高の状態」だと思っておりましたが… MASAは「釣れないダメな状態」だと言い切ります。理由はハッキリ言いません…。

 

しかし、経験値が高くて切れも勘も良く、環境を感じとって判断する感性が人一倍優れているMASAが言うならきっと「何か」がある。…モヤっとする中で考えます。

 

ものごとには必ず「原理原則」というものがあります。

いったいそれは「何の事なのか⁉」という事が気になって仕方がなく、がってんのいかないわたしは経験値とすり合わせながら、その違いについて少し考えをめぐらせてみました。

 

そして… はい、答えが出るまでにあまり時間はかかりませんでした。

 

MASAが「ダメ出し」をした理由、また逆にわたしが「良い状態」だと言っている原理。仮説を立てながら考えて、あるていど明確な答えにたどり着きました。

 

結論から言いますと、ある意味で双方の考え方は共に正解です。

 

それはいったいどうゆう事なのか⁉ …そのロジックを分かりやすくひも解きながら解説していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。

 

 

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はい。まず以下の図は、ボートを「上方から見たイメージ」で描いてみました。

 

かかるベクトルとしては、それぞれ割出し方向がありますが、「釣りやすさ」という観点では、三方の矢印と力が近いほど「釣りやすい」事は言うまでもありません。

 

あとはそれぞれの強弱、また強弱においた「全体のバランス」のあり方次第で、釣りやすさや釣りにくさというものに関係してきます。

 

但し、Cの風については「微弱以下」であれば、AとBの関係性だけでおよその影響を及ぼします。 はい。ここまではあくまで釣りやすさについてのお話です。

 

 

 

 

 

 

 

 

では、ここからは「釣れるか?釣れないか?」という観点での検証に入ります。

 

まず、例えば以下の図で、ABCの全てが「動いていない状態」を仮定します。…ボート釣りにおいては、これがいわゆる最も良くない状況です。

 

しかし、このような状況であっても釣れるパターンは存在します。

それは、そこに「魚の群れ」がいて、かつ食いっ気がある時です。あるいは撒き餌などで人工的に食いっ気を起こしている状態にある時です。

 

特に、回遊魚の群れがいて、食いっ気をたたせると「一番悪い状態」から「一番良い状態」に変わる場合もあります。なぜなら撒き餌の滞留で足止めが効くからです。

実際にこの状態でアジやイサキが爆釣した経験は多々あります。

 

しかし、そのようなシーンにあたるパターンは「限定的」だと考えた方が良いでしょう。

基本的に全てが止まっている状態では、魚群を探してでも環境を作らない限り、悪い状況からは脱却できません。あるいはいずれかが動き出すのを待つしかありません。

 

はい、次にABCあるいはAB+C(無風)が同一方向に同じ力で動いている時です。

この場合、Cの風以外は力が強ければ強い(速い)ほど、より広範囲のポイントを探っていく事ができます。これがわたしの一番好きなパターンですが、滅多にそういった状況にはなりません(ほとんどの場合は風や上潮の影響を受けます)

 

この環境は、特に「底もの」を釣る場合に適しております。

最適とは言いませんが、その理由は次項で説明するとして… とても釣りやすく、場所もどんどん動いて行きますので、魚に出会う確率はとうぜん上がります。

 

エサ釣りにおいても、撒き餌もあるていど同調して流れるので、とにかく底ものを釣るのには「もってこい」の状態だと言えるでしょう。

 

はい。ここで一旦、わたしの好きなA,B,Cの同調パターン(もしくはCが微弱以下)の主だったメリットとデメリットを整理したいと思います。

 

メリット

  • ポイントを広く探る事が出来る(魚と出会う機会が増える
  • とにかく釣りやすい(深場でも釣りになるので攻めどころが広がる

デメリット

  • 潮流が単調である(潮の複雑な変化は少ない)
  • 夏は暑い(風の影響が少ない状態になるため)

 

簡単にはこんなところですが、これはあくまで状況としてという事です。

 

 

 

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次に、MASAが先の「A,B,C同調」にダメ出しをした理由をひも解きます。

 

以下の図は大まかなイメージで描いておりますが、要はまちまちの方向に「上潮と下潮が違うパターン」を表しております。いわゆる二枚潮というやつです。

 

Cの風は無いものと仮定しますが、MASAはこの状態でなければダメだと言います。

 

因みに上潮と下潮というのは、かかるベクトルの「横の差」という事になります。これが場所や強弱によって、斜め方向に出たり縦方向に出たりします。

 

そして「縦寄り」に近しい状態になるほど、海面にも「よれ」があらわれ、これがいわゆる「潮目」と言われるものになります。潮目は2枚潮の縦寄りバージョンをイメージしたらよいかと思います(潮目の実態としては斜めの潮壁になる場合がほとんど)

 

縦でも横でも潮流の「差異が出る」というのは確かに好ましいと言えます。つまり「潮と潮の境界」が何らかの形で出来ていれば、溜まりの法則でプランクトンや栄養ゴミなどが集積して魚が付きやすくなる。つまり「2枚潮が釣れる」は基本的に正解です。

 

はい。ここからMASAとわたしの見解の違いを解説します。

 

 

〖 MASAの考え⇒正解 〗

 

特に「上もの」の魚についてはまともに影響してくると言えます。

 

以前にタイラバで大鯛が爆釣した事がありましたが、その時の環境は、水深が70Mある砂地で「無風状態」であるにも関わらず、タングステンの120gで底がとれないくらいひどい2枚潮でした。

 

このように潮際がしっかりと効いている時は、確かに魚は高活性になりがちです。…これはプランクトンや栄養ゴミなどの浮遊物が「渦巻き原理」で溜まりやすくなるため、食物連鎖の環境が起きやすく、それに準じて魚が集まりやすくなるからです。

 

つまり、このように2枚潮(縦なり横なり)になるに越したことはありません。

仮に、良くない点を上げるとしたら、ベクトル方向と力の大きさにも寄りけりですが、釣り難く、広範囲を探り難い、という事になります。

 

あとは、少し勘違いを起こしやすいのは底潮が動いていないパターンです。これは中層や上層が動いていて「斜め引き」になり、いかにもって感じですが、実際にボトムの潮が動いているか否かの判断がし難いところがあります。…この場合は「底もの」も「上もの」も厳しくなります。下潮が動かなければプランクトンなどの巻き上げもなく、魚の活性は上がり難くなります。

 

ま、いずれにしても、少なくとも深場での釣りにおいては「交流潮」が起きてなければダメだというのが、MASAの基本的な考え方になるのだと思います。

 

 

〖 わたしの考え⇒正解 〗

 

最大のメリットは、釣りやすく広い範囲を短時間で探れる、という事です。…つまり「魚と出会う」という、いわゆる「接触率」が格段に上がるという事になります。

 

一方デメリットですがベイトも含め「上もの」の魚については、潮の変化が無い為、あまり活性が上がっていない場合が多い。という事が予測できます。

 

はい、これくらい説明すると「見解の違い」が見えてきたと思います。

 

…そう、MASAが推奨する2枚潮は、釣り難く広い範囲が探り難いというデメリットを除けば、底ものや中層、上層の魚、つまり「全層の魚に良い状態」という事が言えます。

 

一方で、わたしの好きなA,B,Cの同調パターンは「底もの」だけについて言えば、2枚潮より釣れる確率は上がります。…なぜなら魚に出会う確率が格段に上がるからです。

 

具体的に説明しますと、例えば同じポイント域を繰り返し流す場合「探れる範囲」に差が出る、という事です。強い時は1時間で弱い時2~3時間分の範囲を探る事も叶います。

 

このロジックは、魚探を見ながらボートを流していたらよく分かります。

特に「根魚」については最も良いパターンだと考えられます。…もちろん、限定的なシーンにおいては2枚潮に越した事はありませんが、全体的な確率は上がります。

 

「上もの」についても出会う確率そのものは上がります。但し、単調な潮流だと活性が上がっていない事が予測されます。…つまり居るけど食わないという事です。

 

あるいは「上もの」がゆえに2枚潮になっている環境に移動しているという事が考えられます(要素大) ま、そうなると出会いませんが…。 当日、MASAが言いたかった主旨はそこにあるのだと思います。つまりベイトも含め、上ものには厳しい潮という事になります。

 

 

 

 

 

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まとめ☆

 

因みにこの記事を書くきっかけとなったシーンでは、わたしは根魚を狙っておりましたので、「根魚について」は良い状態にあったと言えます。

 

釣りやすく、わたしが一番好きなパターンで、滅多にない環境です。また、根魚に限らず底ものでもあるホウボウやイトヨリ、アマダイなどでも良い潮と言えます。

 

しかし、その時は残念ながら釣れませんでした(そんなに長く粘ってもいませんが…)

MASAが否定するもので、どうしても釣りたかったのですが…  ま、こればっかりは時合いもあるので「どうや~⁉」ともいかず、はがゆい思いで帰港したのを覚えております。

 

この時の状況を分析すると、広い範囲の探りで「魚にとっての事故率」は上がっていたが、いわゆる「上もの」にあたるベイトが、単調潮のためいなかった。という事も根魚が釣れなかった要素の一つと言えます(ベイトが中~上層にいるだけで底魚の活性も上がる)

 

また、誤解のない様に説明しておきますが、わたしも「潮の変化」及び「交流潮」があるに越したことはない、というのはMASAと全く同意見であり、元より基本的な考え方です。

 

あえて記事にしたのは、同調パターンでも狙う魚によっては快釣となる見込みは充分あり、決して「ダメな潮ではない」という原理を、比較検証しながら自分なりにも整理したかったが故です。

 

冒頭で「少し考えて答えが出た」と書いた主旨は、狙う魚によって見解が大きく異なる、という事です。それは言うまでもなく魚種によって「活動層が違う」からです。

 

例えばいくら潮が動いていても、潮の変化がなければ中層の魚は「低活性な状態」だという事… 実際にMASAがダメ出しした時、MASAは「SLJ」で遊んでおり、一方でわたしは根魚を狙っておりました。...狙う魚が違うと見方が変わるのは当然の事ですよね。

 

もちろん風向き、潮流、海流、水温、季節性、海況、魚の食い気、魚の居所… 更に強弱などなど、あらゆる要素が相なって釣果に影響してきますので、正確に「分析する」というには到底叶いませんが、そのような「奥深さ」こそが釣りの一番の醍醐味だと思います。

 

これからも経験値の蓄積に加え、仲間と意見を出し合い、切磋琢磨しながら分析思考を持って「それぞれの分野」の釣りをアップデートしていけたらと思っております。

 

 

 

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