製作依頼を受けて
先達て、九州で海産物の養殖業をされている方からご要望があり、その内容にそって見積り回答。その後、製作依頼を承って「万能シャフト」を製作しました。
以前に、オリジナルの強化シャフトを製作したのですが、その記事をみてコンタクトをいただいた流れとなります。とても嬉しいご依頼です。
用途、及びご希望の仕様は以下になります。
- 養殖した海苔の摘み取り作業をする際に多用途で使用したい
- タモやギャフ、フックなどが両端に取り付けられる汎用性の高い仕様
- スペック：全長700L、両端にW1/2のメネジ加工、海水に強いアルミ材
ご依頼の内容はそのような感じで、製作したのが以下の画像の品になります。まるで武器のようで、品名を「用心棒」とか「護チン棒」とかつけたくなる感じですね。...ま、実際に護身用としても使えます。
スペックの解説
はい。では細かいところを説明していきます。
両端は200mmの長さほど、ローレット加工を施しております。これにてどちら側を使用しても、持ち手部分の「滑り止め」となります。※シャフト径はΦ25です。
端面の拡大画像になります。まずは、下穴の深さをおよそ42mmほどあけて、W1/2のタップでネジを立て、そして内径面と外径面（≒C2）をつけております。
W1/2のネジは、市販の玉網やギャフ、また漁具フックなどのつなぎでよく用いられているネジ規格ですので、これにて高い汎用性を持たせることが叶っております。
念のため、出荷前にネジの「はめ合い確認」を兼ねてタモを装着してみましたが、入り具合もご覧の通りバッチリでした。
また、オネジ側である相手が「ある程度長いネジ」であっても対応ができるように、ネジ深さはおよそ40mmほどに設定しました。
まとめ
ということで、ありがたいご依頼を受けて製作しましたが、最初は材質を耐塩性の高いアルミ材の5050か、5083をベースにして、アルマイト処理（ブルー色あたりで）を施そうと見積りをとりましたが、材料の流通が少ないという意味での特殊で「バカ高かった」のと、入手に時間がかかる、またアルマイト処理が「海水に弱い」ということが判明しましたので止めました。
リールなどのアルマイト処理は、見た目の良さを考慮して施してありますが、加工後にさらに「特殊な表面処理」を施していると考えられます。イメージ的には、透明なトップコートのようなものです。...ので、その被膜がとれた部位は、下地のアルマイトカラーが落ちやすいのは、そのように「海水に弱い」特性からくるものだと思われます。
結果、流通が多くて比較的安価、＆海水にも強い材料の「A5052」を採用して製作しました。表面処理は無しとしましたが、使用頻度と費用対効果のバランスを考えても、表面処理はなくても充分ではないかと判断したところです。※今後、海水に強くて安価な表面処理法があれば採用を検討したいと思います。
製作依頼について
ちなみに以下の画像がご依頼のきっかけとなった「特殊シャフト」となります。
記事はこちら☛大物狙いに必須！ギャフ用の「強化シャフト」を製作しました
この時は片側のみ「つなぎのネジ」をたてましたので、持ち手部にはスッポ抜け防止用のフランジを装着しました。これはこれでカッコいいです！
そんなことで、製作物のご相談でしたら旋削、フライス、板金、レーザー、黒染め、その他の加工... およそ何でも対応ができますので、「このようなものが欲しい」であるとか、「こんなアイディアが欲しい」などございましたら、お気軽にご一報ください。
この度は依頼者様のご提案のおかげで大変参考に、そして勉強になりました。また、何より依頼を受けて製作したものが「誰かの役にたっている」と思えば大変嬉しく感じ、またありがたい気持ちでいっぱいになります。
ということで、何か案件がございましたら、まずは「お見積り」からさせていただきますので、お気軽に「お問い合わせフォーム」からご一報ください。
【 ボートにはソーラーパネルを設置しましょう 】
【 魚を元気に！イケマにはエアレーターの設置がおすすめ 】
【 おすすめのパワーハンドル 】
