2級小型船舶操縦士について
「2級小型船舶操縦士」の免許は、以前より取得しておりましたが、島の少ない日本海側にマイボートを係留していることから「1級免許を取得する」ということは、私にとっては大きな課題でした。
※島が少ない=5海里以内で許容域がつながらないため航行範囲が狭くなる
しかしながら、何となくズルズルと1級を取得しないまま年月を経てきましたが... ここへきてようやっと踏ん切りがつき、1級免許を取得する運びとなりました。
進級したい具体的な理由は以下です。
- 2級のままだと海岸から5海里(約9.2キロ)までしかでれない。
- 1級でなければ行かれないゾーンに気になる大型漁礁がたくさんある。
- あこがれの島「見島海域」まで遠征して釣りがしたい。
- 沖にでて三日月尻尾の魚を追いかけまわしたい。
ちなみに2級免許では次のような権利があります。
- 総トン数20トン未満の船舶を操縦できる:内水面や沿岸区域(海岸線から5海里以内)であれば、総トン数20トン未満の船舶を操縦することができる。
- 航行範囲が広い:1級免許での許容域より範囲は狭いですが、近場でのレジャーなどにおいては、充分な範囲での航行が可能。
1級小型船舶操縦士への進級
2級小型船舶操縦士の免許は「国家試験受験コース」を選んで取得しましたが、このたびの1級進級については「国家試験免除コース」で取得しました。
※小型船舶免許の取得には、大きく分けてこの2パターンの方法があります。
ちなみに国家試験を「受験する場合」と「受験しない場合」の違いは以下です。
- 国家試験受験コース:費用は安くつきますが独学で学ぶ必要もあり、自主勉強が苦手な人には向きません。最低所要時間は短いです。
- 国家試験免除コース:費用は高くつきますが、じっくりと確実に学ぶことができます。最低所要時間は長くなります。
初日の講習内容(7時間)
国家試験免除コースは2日間のコースになりますが、まず初日は大枠で「航海計画」というカテゴリーから入り、長距離航海における準備、またその流れで海図の見方や活用方法、そして魚探についてや船舶自動識別装置(AIS)などについて学びました。
その後「救命設備や通信設備」、続いて「気象や海象」、最後に「荒天航法や海難防止」について学んでいきましたが、どれも日頃の海遊びにリアルに関連深いことから、集中力を持って楽しく学ぶことができました。
またこのたび受講したのが、私と男子高校生の「2人だけ」だったということもあり、とてもアットホームな形での講習となりました。…ちなみに講師は、元海上自衛隊で潜水艦に乗ったおられた方で、学校を出てから定年までずっと海に潜っていたとのことです。
「私の人生の半分近くは陽の当たらない生活だった」と言われておりましたが、どのような仕事でどんな活動をしてこられたのか。 また、国防に関わる貴重な裏話などもお聞きすることができ、とても興味深く楽しい話に「のめり込むばかり」でした。
そんなこんなで、貴重なお話も聞きながらしっかりと集中して勉強した1日目は、あっという間に7時間が経過しました。本当に楽しい1日でした🙏
2日目は講習と学科審査(5時間+1時間)
2日目の内容もかなり重要なことばかりでした。主にはエンジンについて基本的なことを学び、それに関連しての保守整備、また異常がおきた場合のトラブルシューティングなど、といったことになります。
これまた、どれもこれも「日頃の海遊び」に直結した内容でしたので、リアルに「ためになること」ばかりでしたが、第6感の重要性(いわゆる直感)という内容も出てきたところから「さすがに1級レベルになると違うな!」と感心したところです。
2日目は、講習が5時間+最後に学科審査でした。国家試験免除コースというのは、国家試験そのものは受験しませんが、学校が審査のため試験をします。ちなみに2級の場合は50問中の35問以上、1級の場合は14問中10問以上の正解が合格基準となります。
と言うことで、楽しい2日間は本当にあっという間でした。日頃に役立つ勉強ができ、1級免許もいただいて、いいことザンマイの進級講習でした。
※このたびお世話になったのは「広島海技学院」という法人ですが、スタッフの皆さんも感じの良い方ばかりで、充実した2日間となりました。
夢のような海遊び
さあこれで「航行域」が大幅に広くなり、あわせて「お楽しみ領域」も広がります。
ポイントの開拓、沖合いでの大物格闘、快適クルージングなど... 想像するだけでワクワクするばかり。昭和っぽい言い方をすると「海にはロマンがありますね~」って感じです。これからが更に楽しみです。
ちなみに、特に急がずに「2級から1級への進級」を考えておられる方は、免許の更新に合わせると少しだけ安くつきますのでご参考にしてください。
また、このたびの進級にあたって強く感じたことですが、1級免許が必要のない海域で遊んでおられる方も「1級を取得するに越したことはない」と思いました。
その理由は「学び」です。改めて安全航行や気象のこと、メカ的なことを学ぶというのはスキルアップのみならず、なによりも安全についての認識が強くなります。「安全は全てに優先される」...そのようなことが再認識できたいい機会となりました。
ま、そんなことで、ボート免許を取得して海で遊ぶのは最高の幸せですが、決して無理はせず、しっかりとルールや知識を身につけて、楽しく安全な海ライフを楽しんでいけたらと改めて深慮した次第です。最後までご覧いただきありがとうございます!
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