原因を考える
MY船外機で、およそ半年前くらいから検水口からでる「海水の勢い」が少しずつ落ちているのを感じておりました(SUZUKI-DF60A) 因みにここから海水が出ていなければ、「エンジン冷却の為の水循環が出来ていない」可能性が高いので、まずはオーバーヒートの可能性が危惧されます。
そんな事もあり、検水口というのはボートオーナーが日ごろから最も「目視で確認する部位」と言っても過言ではないのですが、その海水の出方が、先日の釣行時にいよいよ弱くなりましたので、たまらず対策する運びとなりました。※以下画像ご参照
まずもって考えられる原因は大きく2つありますが、そのうちの1つである「インペラの破損及び摩耗」については、およそ3ヶ月前にセット品で交換したばかりでしたので原因から除外... 残る原因は「ゴミの詰まりに起因するもの」と判断し、清掃する事にしました。
つきまして、この記事では検水口が詰まった場合の「掃除の手順」を、分かりやすく簡潔に解説していきますので、ぜひご参考にしていただければと思います。
準備するもの
清掃にあたって準備するものですが、以下の画像の通り「潤滑剤」と「柔らかいワイヤー」、そしてサイドカバーを外す為の工具があればOKです(私の場合はサイズ8のボルトが8か所有り)
ワイヤーの代品として40号以上の太ラインでも大丈夫です。
まずは簡単な方法から
ゴミが詰まっている事を前提とした場合、まずは簡単な事から行います。
エンジンを止めた状態で、潤滑剤ノズルを検水口の穴に入れて噴射します。はじめは10ミリ程度入れて噴射したのち、しっかりと奥まで入れて噴射します。
この時、5秒以上はかけてしっかりと噴射しましょう! これでゴミが抜ければ一番GOODです。一旦エンジンをかけて、水の出具合を確認してください。
通常、エンジンを始動した直後は勢いが弱いのですが、4~5秒ほどしたら通常状態となりますので、およそ10秒ほど経過しても勢いが弱いままならばひとまず失敗です。
はい。この度、私の場合はこれだけでゴミが抜けて改善しました。明らかに水の勢いが増しているのがお分かりになるかと思います。こうなるとベリーGOODです。
勢いがいいのは見ているだけで気持ちいいですね~。
解消しない場合
はい。ではそれでも解消しない場合の対策になります。
まずは、以下の赤丸部のサイドカバーを外します。私の場合(SUZUKI-DF60A)はボルト8本(サイズ8)になります。※ここを外して検水口の元を露出させます。
ここが出口に一番近いホースになります。
ここの下側を抜いて、潤滑剤をしっかりと吹き込みます。
...そして、一旦この状態でエンジンをかけて、水がしっかりと出ればOKです。これで解決すれば、第二段階で解決という事になります。
本格的に機器類の事を知りたい人に
それでもゴミが抜けなければ、今度は反対側のホースの根元を外して、まずはまた潤滑剤を吹き込みます。※これは次工程のワイヤー通しで壁面を傷つけない為でもあります
そして、「柔らかいワイヤー」か、「太いライン」などを入れて、水路の掃除をすれば、これで大抵の詰まりはとれ、解消するかと思います。※清掃はこれで全工程となります
インペラ起因の場合
その他、インペラの破損や摩耗が原因だった場合は、まずもってエラーが先に出ますので、洗浄とは違った対処になってきますが、この場合は「交換あるのみ」です。
冒頭でもお伝えしましたが、この度の私のケースだと、「インペラは3ヶ月前に替えたばかり」というのと、この度の釣行で6時間エンジンかけっぱなしで「エラーが全く出なかった」という事で、詰まりが原因だと分かったところです。
*この画像はインペラ交換した時のものです
まとめ
という事で、エンジンの不具合によるエラーが出ていない場合には、およそは「検水口の詰まり」が原因となっておりますので、まずは簡単な事から順次行ってみて下さい。
流れ藻や浮遊物の吸い込みでも検水口は詰まりますが、浅場での釣りなどでも砂や泥を吸い込んで海水の出が悪くなる事があります。
いずれにしても、検水口からでる海水の状態は常時観察しながらトラブルの早期発見につなげていく事が何よりとなりますので、意識して大事に至らないうちに対策しましょう!
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