時化日はメンテナンスが1番
海が時化ている日は、日ごろできないメンテナンスをするのが1番!...という事で、4月13日はメンテナンスオンリーでパラダイスにいってきました。
この度の主目的は、船外機(SUZUKI・DF60A)のプロペラ交換とオイル交換、そしてキャビン内の漁具整理でしたが、係留ロープが切れていたので簡易処置もしてきました。
オイル交換については過去に何本か記事にしてますので、この度は「プロペラ交換」をメインテーマとして記事作成してみました。よかったら最後までご覧ください。
プロペラの交換
まず、以下の画像が交換前のプロペラの状態です。といっても、見た目だけでは「なぜ交換するのか?」というのは分かりませんので、問題点をかんたん解説します。
結論から言いますと、航行時に「ときどき滑っている」感があります。具体的には、海面の状態によって頻度は違いますが、航行中に随所で回転数が一瞬だけ上がります。
要は、引き波や後方からの波を受けて、プロペラの水抵抗がなくなった時(あるいは少なくなった時)、プロペラは「空転して回転が上がる」という事は時々ありますが、それに近いような感じになる、という事です。
最初は気のせいか?と思っておりましたが、ありえないシチュエーションでもそれが起こり、また頻度も少しずつ増してきましたので、交換する運びとしました。
という事で、交換手順をかんたんに解説してまいります。
まずは「コッタピン」を外し、メガネあるいはソケットレンチなどでナットを外します。※コッタピンを外す際はニッパーを使用して掴むと外しやすいです。
ネジ部は端面より少し凹んだ部位にありますので、首が真っすぐな、レンチ類では少し難しい感じはしますが、斜め掛けして回す事も可能です。また、回す際にプロペラの回転を防ぐため、木などを上部にかませます。
そして、施工する時の体勢ですが、船外機にしっかりと抱き着くようにして、そこから手を伸ばして行うようにしましょう。体を固定しなければ落水する危険大です。
こちらが外した状態です。グリスは当然カラカラに乾いております。
ちなみに、この船外機のプロペラを外したのは今回が初めてですが、使用時間「2500時間を超えた状態」という事になります。※本来は時々外して、巻き込み物の確認とグリスアップをした方がよいです。
はい。悪いのは画像の赤丸の部位になります。
小さい馬力の船外機は、プロペラに負荷がかかった際に、差し込んであるピンが折れて(あるいは曲がって)、船外機にかかる過負荷を逃がすようにできてますが、ある程度大きな船外機になってくると、負荷がかかった際に「ゴムブッシュが回って衝撃を和らげる」ような構造になっております。
ですので、しょせんゴムはゴム。特に海水に浸かる部位ですので、物理的にもそう長くもつものではありません。画像では分かりにくいかもしれませんが、ゴムが硬化して、かなり劣化が進んでおります。硬化が進むと、当然滑りやすくなってきます。
こちらは逆の本体に着く側です。こちらも当然ながら同様に硬化しており、さらにところどころがポロポロと崩れてきております。これでは、柔軟な衝撃吸収はできません。
このように硬化しているが故に、負荷がかかった瞬間に空回りしていたものと思われます。この状態で大きな負荷(流木へ当たったり、ロープを巻き込んだり)がかかっていたら、一気にまわりやすくなり、空転頻度は爆上がりした状況に陥っていたかと思います。
全て外したら、次にグリスを塗りたくってプロペラを装着します。基本的には外した状態に戻すだけですので、特に難しい事はありません。
陸上で行う場合には足場も良いので、しっかりと綺麗に清掃してからグリスを塗った方が良いです(海上では体勢が悪いのであまり手をかけませんでした)
最後にナットを締める際、説明書では「既定のトルク値」で締めるように書いてありますが、実際にはコッタピンを差す穴位置との関係上、なかなか難しいです。
これについては、お世話になっているメカニックより「いっぱいに締めなくても大丈夫」とのアドバイスをいただきました。もちろん、たまたま位置が合えばベストではありますが、締め込み限界の手前の穴にコッタピンを差し込むようにしましょう。
オイル交換&ロープ補強
プロペラ交換をした後に、オイル交換をしました。
係留状態での「オイル交換のやり方」は、分かりやすく解説した記事がありますので、よかったらご参照ください☟
...そして、なんと!
プロペラとオイルの交換を終えて気が付きましたが、係留のために前方と後方にロープを設置してますが、後方のロープ(2本中1本)が切れておりました。
しかしながら、この日は湾内でも爆風でいいところに重しを落とすのが難しいため、ひとまず仮処置のみとしました。次回の釣行時にちゃんとセッティングするつもりです。
まとめ
前日の土曜日はいい感じの凪でしたが、大事な用事がありましたので出撃は断念。久しぶりにメンテナンスに専念しました。
ちなみにプロペラの替え時ですが、一般的には高回転の状態でペラが滑りだして船が走らなくなり、低回転に落とすと滑りが止まって航行できる。というくらいの状況になって替えるパターンが多いようです。※滑りだしても回転を落とすと滑りが止まって航行可能となる。
実は、私もその状況になってから交換しようと思ってましたが、ときどき回転数が瞬間的に上がるというのは、どのみち「エンジンによくない」と判断して、交換に至ったところです。いつでも交換できるようにボートには積んでおりました。
備えあれば憂いなしですね!よかったらご参考にしてください。

【 ボートメンテナンスの勘どころ 】
【 海上でのオイル交換方法を分かりやすく解説 】
【 プレジャーボートの船底塗装はかんたん 】
【 ボートにはソーラーパネルを設置しましょう 】
【 魚を元気に!イケマにはエアレーターの設置がおすすめ 】