設置型タンクの撤去
エンジントラブルの元となり得る「古い燃料タンク」
たかが燃料タンクと思いがちですが、中は不純物の宝庫になってませんか? …タンク内を綺麗に洗浄できれば問題ありませんが、およそ難しいのではないでしょうか。 タンク洗浄が難しい場合は「思い切って替える」事をおすすめしたいと思います。
私が古いタンクを撤去して、ポータブルタイプのタンクを新設したプロセスを記事にしましたので、ご興味のある方はぜひ最後までお付き合いください。
こちらが既存の固定型の燃料タンクになります(ヤマハ / UF-20に既付のタンク)
容量は「60リットル」となりますが、スペースが狭いため、物入れ空間の占有率はかなり高くなっております。 この度はこちらを撤去して、新しいタンクを設置します。
撤去&交換する理由は、主に以下の3つです。
- 場所を占有しているため、ものいれ空間が有効利用できない
- 燃料を入れる作業がしにくい(簡単に補給出来るようにしたい)
- 古いので微細な粉塵などが燃料に混ざりコンタミの問題が起きている(メイン)
ちなみに、燃料タンクに「ガソリン給油」する際は、このキャップを外して、カギで蓋を開けてから給油を行いますが、この蓋も古いため「鍵穴」から雨水が入りやすくなっております(この問題も古いボートにはありがちな現象かと思います)
ので、上部には止水用としてキャップをしております(CRCのキャップが丁度良い)
はい。タンクも船体と同じく平成3年式… かなりの年季が入っております。
故に、実は極微細なゴミが船外機にまわっての「燃料系のトラブル」が少し前にありました。 詳しくは、記事下に関連記事(船外機の息継ぎ症状が解決できました)を貼ってますので、よかったら後でお読みになってください。
この度は、その問題の元となった「燃料タンク内のコンタミ」の問題を解決するのが、目的のストライクゾーンになります。
撤去作業を開始
さて、メインイベントである撤去作業を開始します。
まずは既設の「給油口からタンクへのホース」「燃料をエンジンに送るホース」「タンク内に空気を通す為のホース」の合せて3ヶ所を外していきます。
ゴムホースも古く、かなり固くなってましたので柔軟性が無く、抜くには苦労しました(抜けないところはカッターでマメに細かく切除してから撤去)
次に残った燃料の抜き取りです。
もう少し減らしておけば良かったのですが…海況が悪く海に出れなかった分の計算が狂いました。 およそ45リットルくらい残ってましたので、空きタンク2個に移します。
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はい。 ようやく外して狭い間口から外に出しました。
60リットルタンクですので結構な大きさです。 出す際にはタンクをずいぶんと斜めにしながらで、ギリギリ出るくらいのサイズ感でした。
そして、元凶である大きな問題がこちらです。
タンクに溜まったゴミが凄まじい状態でした。 タンクのガソリンを抜く際にも、チュポチュポの先を底に当てると、真っ黒なゴミがわんさかと出てきて驚愕しました。
大きさ的には、超微細なものから石の様に大きくて固いものまで様々です。 特に問題なのが「超微細なゴミ」です。 これがエンジンまで回って悪さをします。
横にも、汚れがかなりこびり付いているみたいです。
この手のFRPタンクは、まだこうして透けて見えますので、状態の把握がしやすいのですが、半透明でなければ全く見えない怖さを感じました。
先にも述べましたが、怖いのは「超微細なゴミ群」です。 大きなゴミは、合わせて3ヶ所にあるフィルターのいずれかで除去されますが、コンタミとも言える微細なものは、フィルターの奥深くまで入っていってエンジントラブルを起こします。
スッキリしました。
デカくて汚れているタンクがスペースを占領していましたので、もどかしさを感じておりましたが… これで、この物入れ空間を綺麗な状態にする事が叶います。
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燃料ホースの接続
つぎに燃料ホースの接続をしていきます。
既設では、プライマリーポンプが「燃料フィルターの出た側」についておりましたが、この機に「燃料フィルターに入る側」つまり燃料タンクと燃料フィルターの間につけ直しました。 基本的にはこちらの方が正解になります。
これは、燃料フィルターに「空気溜まり」ができた際に、溜まった空気を追い出しやすくするためです。 押して出す方が空気が出やすいみたいですね。
燃料タンクを繋いでみました。
これが正しい経路になります。とは言っても実に単純ですが… これからは燃料タンク内のエアー抜きは、蓋にある弁の開閉で行う事になります。
因みにこのタンクは「JCIの認定品」になりますので、船検にも通りますし、GSでの直接給油も可能です(予算が少し上がっても出来ればJCI認定品をチョイスしましょう)
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セットが簡単になりました
セッティングしました。こちらが完成形のスタイルになります。
燃料が無くなった場合は、もう一方のタンクにカプラを差し替えるだけです。 運用としても実に簡単なサイクルになります。
因みに私の場合、1回の釣行ではおよそ15~20リットルの程度の燃料しか使いませんので、1回の釣行では、タンク1個分の燃料があれば充分な計算になります(このタンクの容量は25リットル / 約6.6ガロンのタンクになります)
つまり、満タンのタンクを常に1個残した状態で、減った方を持ち帰るようにし… 次回、満タンで持参する。という実に効率的なサイクルが叶うことになりました。
設置したのはこちらのタイプです☟(各メーカーが名前を変えてOEM販売)
形状違いではこのようなタイプも少し場所をとり難くて良いかと思います。
まとめ☆
燃料タンク内の状態というのは、エンジントラブルの原因としては、あまりフォーカスされない部分かも知れませんが、古い場合は要注意事項だと思います。
私の場合「極微細なゴミ」が船外機内部の最終フィルターまで至って、フィルターを詰まらした事で「船外機の息継ぎ現象」というエンジントラブルが発生しました。
新しいうちは問題ないかと思いますが、20年以上経過した船については、いったん見直しをされることをおすすめします。 見えないところが故にすっきりしたい部分ですね。
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