金属遊び研究会 fisherman RYO

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【 完全保存版 】安心感のススメ!プレジャーボートにはサブバッテリーを増設しましょう

 

電力のバランス

 

「バッテリー消費量」と「発電する電力量」のバランスの重要性について、何となくは分かっているけど、ロジックはよく分からない。…という人は多いのではないでしょうか?

 

私もまさにそうでしたが、電力の事を調べて重要性を知り「サブバッテリー」をマイボートに装着。合わせて以下の目的で配線を行いました。

 

  • エンジン始動はメインバッテリーから行う
  • アクセサリー類とウインチに使う電気はサブバッテリーからとる
  • オルタネーターからの電力供給はメインへ(オーバーしたらサブへ)
  • どちらかがバッテリー上がりをおこしても残った方でエンジン始動が可能に

 

忘れないうちに記事にしましたが、電装類の消費電力の目安と発電のバランス、またバッテリー容量の事についても分かりやすく解説していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。

 

 

発電について

 

船外機にはオルタネーターという発電機がついており、そこで発電してバッテリーに充電するようになっております。

 

例えば私の船外機はスズキ製のDF60A(60馬力)ですが、オルタネーターからの出力は「12V 19A」となっております。つまり19アンペアの発電能力がある。という事になります。

 

但し、ここからエンジンに供給される電力分をおよそ1/3ほど差し引くとされてますので、バッテリーにいく分は2/3程度という事になります。

 

つまりこの場合だと、19アンペアなので約12.5アンペアがバッテリーへ供給可能な量となります。…という事は使用している電装類の電流(アンペア)の積が12.5を超えると蓄電量は減っていき、下回っていると増えていくという事になります。 簡単にはそういうロジックです。

 

但し、バッテリーに「12.5Aの供給量」を見込めるのはあくまでエンジンの回転数がしっかりと回上がっていてフル充電している時になります。つまりアイドリング時は低回転ですので、とても12.5A分の電気は送れておりません。

 

そこで、私なりにスズキが出しているエンジン回転数と発電量の関係を示した表をもとに「回転領域による」およその発電量を推測してみました。

 

スズキ:DF60A(60馬力)の場合。

回転数   500rpm ⇒    35% ⇒ およそ   4.4A

回転数 1000rpm ⇒    70% ⇒ およそ   8.8A

回転数 2000rpm ⇒    90% ⇒ およそ 11.2A

回転数 3000rpm ⇒  100% ⇒ およそ 12.5A

 

これを見るとアイドリング時だと、およそ「4Aアンペア」程度しか発電していない、という事になります。1000回転までは一気に上がって、そこからは緩やかな曲線になっております(スズキのデータからの換算ですが、スズキは低回転でも発電しやすい設計にしているみたいです)

 

 

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電力消費について

 

はい。発電について大まかに分かったところで次に「電力消費」の事をかんたんにいきますが、基本的にはアンペア計算でバランスを考えます。

 

私のボートについている電装品の消費イメージからシミュレーションしてみますが、それぞれのおよその消費アンペアを調べてみました。

  • GPS魚探(HONDEX・PS900) ⇒ 0.8A
  • LEDデッキ(集魚)ライト ⇒ 4A(48W/12V)
  • エアレーター  ⇒ 1.25~1.75A(MAX)
  • 電動リール(DAIWA) ⇒ 8~10A(MAX13A)
  • 航海灯 ⇒ 1A以下
  • 停泊灯 ⇒ 1A以下

 

はい。では次に、実際の釣りの状況と合わせてバランスを考えてみます。

私の場合は基本的に「流し釣り」が多いので、エンジンをかけたまま釣ることが多いのですが「釣り方」別でシミュレートしてみました。

 

①昼間の釣り(電動なし) 魚探(0.8A)+エアレーター(1.75) ≒ 2.55A

②昼間の釣り(電動使用) ①+電動(平均10A想定から時間割振り) ≒ 8A

③夜釣り(電動なし) ①+LED(4A)+航海灯&停泊灯(1A) ≒ 7.55A

④夜釣り(電動使用) ③+電動(平均10A想定から時間割振り)  ≒ 13A

 

 

こんな感じですが、常に変動するのは「電動リールの使用状況」と移動によるエンジン回転数からなる「発電量の変移」になりますので、こちらは釣り方で差が出てきます。

 

 

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釣り時のイメージ

 

ざっくりとした数値はこれでお分かりかと思いますが、これだけだとスッキリしませんので、釣りパターンに擦り合わせたイメージで更にシミュレートします(前提:エンジンはかけたまま)

 

☛  昼間の電動を使わない釣り

A:アイドリング状態であってもおよそ4Aは発電&流し釣りでの頻繁な移動(移動時は12~13Aの発電)につき消費電力2.55Aを考えると余裕で蓄電方向(移動20%、アイドリング80%を想定)

 

☛  昼間の電動を使った釣り

B:上記Aに合わせて電動リールの使用頻度を考える。巻き上げ回収とボートの移動頻度を考慮すると、巻き上げにかかる電力がMAX13Aとした場合、移動での発電量もおよそ同じ。…双方の時間配分と巻き上げ以外にかかる電力を加味して全体の平均的な消費電力を推算するとおよそ平均で8A。一方でアイドリング80%、移動20%で考えると発電量はおよそ6Aになります。 つまり2Aのマイナスになります。因みに分岐を計算すると35%を移動に配分するとプラス(蓄電)に転じます。そんなイメージです。

 

☛  夜間の電動を使わない釣り

C:これはAの考え方に加えてLEDライト(つけっぱ)の消費を考える必要がありますが、単純にライトの4Aを加えて総合的に判断すると、昼間の釣りと同様に頻繁な移動加えたした場合には先ほどの8:2の割合いの場合だとおよそトントンでいけます。但し、夜の場合はアンカリングでの釣りが多いですので、そうなった場合には概算で2~3Aのマイナスになってくる計算です。

 

☛  夜間の電動を使った釣り

D:問題はこちらです。上記のA,B,Cを加味して考えると移動20%、アイドリング80%で考えてもおよそ7Aのマイナス。 更にアンカリングでの釣りになった場合(殆どがアンカリング)には、9Aのマイナスになります。 

 

 

ざっくりとシミュレーションしてみたところで「蓄電量」の大切さがわかってきたかと思います。 オルタネーターというのはバッテリー容量がいっぱいになると送電が止まります。そこでサブバッテリーとサブバッテリーチャージャーを加える事で、メインバッテリーがいっぱいになると「サブバッテリーに蓄電」出来るようになります。つまり全体の容量を効率良く保つ事が叶うようになります。…という事で、次項ではバッテリー容量について解説していきます。

 

 

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持っておくと超絶便利です
 
電池いらずの加圧式

 

 

 

サブバッテリーについて

 

現在使っているバッテリーは「85D31R」という型式で、以下のスペックになりますが、この度はこちらをサブとして設置しました(新しく購入した方をメインに)

 

電圧:12 ■5時間率容量(Ah)(20時間充電率):60(70) ■標準充電電流(A):7.0 ■最大外形寸法(mm):長さ225、幅202、箱高173、総高305 ■本体重量(kg):19.0 ■電解液比重(20℃):1280

 

で、こちらの仕様より確認すべきは「5時間率容量」です。

これがいわゆるバッテリーの容量を示しており、この場合だと容量の1/5の電流を放電して、放電終始電圧の10.5Vになるまでの時間と電流の積を示します(Ah)

 

あくまで目安ですが、例えばこの場合だと5時間率容量がAhのバッテリーですので、20A(容量÷時間率)の電流を流すと3.5時間で放電終止電圧になります。つまり、20Aの電流を3時間使うことができます。10Aだと倍の6時間使えるという事です。

 

 

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メインバッテリーについて

 

はい。そしてメインにはこちらのスペックのバッテリーを取り付けました。 

 

型式:95D31R  ■電圧:12 ■5時間率容量(Ah)(20時間充電率):64  ■標準充電電流(A):7.0 ■最大外形寸法(mm):長さ225、幅202、箱高172、総高302 ■本体重量(kg):20

 

はい。こちらの容量の目安ですが、5時間率容量が64Ahのバッテリーですので、20A(容量÷時間率)の電流を流すと3.2時間で放電終止電圧になります。つまり、20Aの電流を3.2時間使うことができます。10Aだと倍の6.4時間使えるという事になります。

 

 

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魚探反応がわかれば釣果がかわってきます

 

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バッテリーチャージャーの役割

 

これで合せたバッテリー容量はで60+64で124Ah(5時間率容量)となります。

 

で、ここから「サブバッテリーチャージャー」のおもな役割をかんたんに解説しますが、例えばこの2つのバッテリーを並列で繋いだだけだと、単に容量の大きいのバッテリー(124Ah)という事になります(要は減る時は同じように減っていきます)

 

バッテリーチャージャーの主な役割は「分断制御」ができるという事ですので、どちらかのバッテリーが上がっても残った方でエンジンをかけれる、というのが大きな利点です。

 

ちなみにこの度、私のボートで配線を組んだのは以下の概念図の通りですが、エンジン始動のみをメインバッテリーで行うようにしました。そして、アクセサリーやウインチなどへの電力供給は全てサブバッテリーから行います。

 

蓄電については、オルタネーター(エンジン内の発電機)から発電した電気をメインバッテリーに送り、一杯になるとサブバッテリーに送るようにしております。

 

仮にサブバッテリーがバッテリー上がりを起こしてもメインでエンジンをかけれますし、メインバッテリーが上がった場合にはサブバッテリーで始動可能です。

 

 

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まとめ

 

昼間の釣りで、魚探を使うくらいであればメインバッテリー1つあれば充分ですが、それでもエンジンを止めて釣る場合には電力消費量を気にする必要があります。

 

また、電動リールを使用するとなると一気に電力消費がハネ上がりますので、エンジンをかけたままでもバッテリーのコンディションは気にしておかなければなりません。

 

夜釣り+電動リールの使用となるとメイン&サブが充電一杯な状態で行う事は必須になります。 とにかく夜の場合、エンジンを切るのは御法度ですね。

 

という事で、バッテリー容量がとても重要な事はご理解いただけたかと思います。 余裕をもって安心安全な釣りを楽しみましょう。

 

蓄電の補助としてはソーラーパネルの設置をおすすめします。

 

 

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