金属遊び研究会 fisherman RYO

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【 完全解説 】プレジャーボートにかかる「維持費」をわかりやすく試算しました / 20ft&60馬力

 

ランニングコストの目安

 

これからプレジャーボートを購入したい、あるいは購入を検討したい。という人にはぜひご覧いただきたい記事になりますので、よかったら最後までおつきあい下さい。

 

勿論、かかってくる経費はボートやエンジンの大きさや仕様などで変わってきますが、この記事ではマイボート(20フィート&4スト60馬力)を基準にして試算しております。

 

20フィートのプレジャーボートは小型な類となりますが、それより大きくなるもの、また小さくなるもの... そこから換算する事で「目安」にしていただければと思います。

 

1年間にかかる費用での試算、また合わせて月ベースにならしてみたいと思います。

 

 
やっぱり、購入の判断はランニングコスト次第!となりますよね
 

 

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必須となる費用

 

まずは、まずは必ずかかってくる「固定費」関連から算段してみたいと思います。船舶検査について、詳しく知りたい方は以下「JCI」のホームページをご覧下さい。

日本小型船舶検査機構(JCI)日本小型船舶検査機構

 

船検について

 

かんたんに説明しますと船検とは「定期検査」の事で、基本的には6年ごとの検査になります(一般の小型船舶)。そしてその間の3年目で「中間検査」というものがあり、共に費用がかかってきます。私のボート(20ft)の場合だと以下の金額になります。

 

定期検査=¥24.300- ⇒ 1年間あたり①¥4.050-

中間検査=¥14.900- ⇒ 1年間あたり②約¥2.480-

 

内訳としては①は6年ごと、また②はその間の3年ごとにかかってきますので、6年スパンで考えると①は¥24.300÷6=最初の3年は1年あたりで¥4.050-かかる事になり、3年目から6年満期までは加えて②の¥14.900÷3≒¥4.970がのってくるので合せて¥9.020-がかかる事になります。

 

長々と書きましたが、つまり1年あたりにならして考えると③¥6.530-が年間にかかる費用になりますので、こちらを月換算しますと≒④¥530-ほどかかっている。という計算になります。ま、車検と比較するとかなり安くはつきますね。

 

損害保険について

 

保険はあくまで任意であって強制ではありませんが、万が一に備えて必ず入っておくことをおすすめしたいので、ここでは「必須経費」として考えます。

 

私のケースですが一括支払いで、1年分として⑤¥24.570-を支払っております。ざっくりと補償は以下の内容になりますが… これは最低限の方だと認識しております。

 

  • 対人対物:1事故限度額1億円
  • 船体時価:40万円(標準コース) ※事故などで全損した時に支払われる金額。
  • 捜査救助費用保険:事故支払い限度額200万円

 

搭乗者傷害保険には入っておりませんが、大人数で釣りをされる場合は、言うまでもなく入っておくに越したことはありません(私の考え方としては、搭乗者の各々が生命保険なりの保険に入っていることを前提として外しました)

 

つまり、ここでかかる経費は「まちまち」となりますが、最低ラインのわたしのパターンですと、月あたり計算で⑤≒¥2.050-ほどかかっております。

 

 
保険については、予め色んなケースを想定しながらよく考えておかなければ「適当に決める」パターンになりますよ~
 

 

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ボートの保管費用について

 

費用が必須とは限りませんので見出しを分けましたが、これが「固定費」としては最も大きく影響する部分になり、また場所によって大きく違いが出るところでもあります。

 

係留費用について、わたしの場合はかかっておりませんので、わたしの居住する「広島市近郊のパターン」をベースに試算してみたいと思います。

 

まずは、平均的な価格帯と思われる「ボートパーク広島」の場合ですが、以下のとおり月々¥16.500(海上係留)+設備利用料が¥2.200-で合せて月額¥18.700-かかります。

 

また、契約時には保証金の¥90.000-が必要になりますが、このあたりの路線価が広島市近郊では「平均的な価格帯」になろうかと思います。

ボートパーク広島 – マリーナクラスの設備

 

 

はい。そして、こちらの「廿日市ボートパーク」は、少し安価な方の施設になります。月額で¥15.700-になり、駐車場や水道など最低限の設備も整っております。

 

因みにこの施設のなりたちですが、広島市はもともと「河川係留」がとても多かったのですが、何年かかけて「全面撤去」というのが行政で行われ、その「移動先」として行政主導でつくられた施設となります。ので、少し安めの価格設定にはなっております。

施設紹介/広島県ボートスポットインフォメーション

 

最安値をみつけました。廿日市ボートパークと同系列の「五日市プレジャーボートスポット」です。… なんと 月額¥9.160-となっております。こちらは先の「廿日市ボートパーク」と橋を隔てて隣接した施設になりますが… どうやら値下げしたみたいですね。

 

以前は廿日市ボートパークとほとんど変わらない価格帯でしたが、こちらは水道もついておらず(廿日市はついている)駐車場からも遠かったので、廿日市に空きが出たらどんどん移動している。というのは聞いてましたので、やむなく下げたと思われます。

 

という事で「ボートの保管」に関わる費用を総括しますと、地域や場所によって、大きく違うのが「保管費用」ですが、こちら広島近郊で言いますと、月額計算で少し安めで¥15.700-ほど、最安値では¥9.160-というのを見つけました。

 

ちなみに高いところでは、およそ¥22.000~¥26.000くらいかかります(わたしが乗る20フィートの小型艇でもそのくらいの費用がかかってきます)

 

価格帯¥9.160~¥26.000広島市近郊への係留/20フィートの場合)

 

もちろん海上係留か陸上げ保管かでもかわってきますが、あまり乗らない人は断然「陸上げ保管」をおすすめします(保管費用、船底清掃、災害リスクなどを加味)

 

あとは「漁業協同組合」の準組合員になって漁港に係留する。というパターンもありますが、こちらはおおよそ人脈が必要となります。ツテがあればベストです。

 

もし組合に入ることができれば「最安値」になることは間違いないと思われます(月あたりだと¥3.000~¥4.000-くらいでは?ないかと聞いた事があります)

 

また、漁協の人とのコミュニティーも生まれますので、近郊での釣りもしやすくなるでしょう。本格的な釣りがメインの人は漁協の人とも「WIN WIN」となり得る選択肢です。

 

 
水道設備はあった方が良いですが、費用の差が大きいなら無くてもこと足ります!20リットル程度持ち込めば船外機の水通しもOKです
 

 

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サップでどこでも幸せフィッシング

 

釣りには足漕ぎカヤックが超絶便利

 

2022年 ボート&ヨットの総カタログ (KAZI)

 

 

 

およその燃費計算

 

はい。こちらは乗り方やエンジンのスペックでまちまちであり、とても流動的な部分になりますが、わたしの使っている60馬力船外機の実状でご説明します。

 

因みにわたしが使用しているのは「スズキ/DF60A」という型の船外機になります。4ストエンジンで、リーンバーン(電子制御燃料噴射装置)となっておりますので「低燃費」がアピールポイントとなっているエンジンになります。

ご参考に⇒DF60A/50A/40A | マリン | スズキ

 

乗り方でけっこうな違いがでてくるので、燃費計算については少し大ざっぱな「感覚」での算段となりますが… わたしの場合、およそ6~7時間程度の使用(釣行にて動いたりアイドリングであったり)で、だいたい「15~24リットル」くらい消費しております。

 

つまり、レギュラーガソリンの単価を仮に1リットル¥145-で計算した場合には、約¥2.200~¥3.480-が、1回の釣行でかかる燃料費という事になります。

※燃料代は地域や時期で変動しますので換算してご参照ください

 

因みに、2ストエンジンであった場合には「同馬力」でも、かるくこの2倍以上のガソリン消費量があると思います。また、4ストのエンジンでも古いエンジン(燃料噴射が電子制御でないエンジン)の場合だと、とてもここまでは伸びないと思います。

 

 
釣り方や回転数の上げ方で変わってきますが、25リットルが空になったのは、ほんの数回程度... 最近の4ストエンジンは低燃費です!
 

 

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長さ20Mのケーブル付き

 

水深150Mでも使用可能の水中カメラ

 

 

 

メンテナンス費用

 

こちらは船体やエンジンにかかる、いわゆる「整備費用」の類になりますが、こちらも使用環境によって異なってきますので、引き続きわたしのケースで解説します。

 

エンジン関連

 

まず、代表格はオイル交換になりますが、交換目安はエンジンの使用時間が100時間、あるいは半年です。わたしの場合はざっくりですが、約5~6ヶ月で100時間使用しておりますので「約半年の周期」でオイルの交換という事になります。

 

合わせてギアオイルやグリスアップ、オイルエレメンントの交換も一定周期で行いますので、同じ基準で「1年分」としてざっと算段してみました(自分で行う前提です)

 

  • オイル費用≒¥7.000(純正オイルを使用すると¥14.000程度かかります)
  • ギアオイル≒¥3.000(陸揚げが必要)
  • フィルターエレメント≒¥1.500
  • グリスアップ≒¥800(陸上げが必要)
  • プラグ≒¥1.000(2年に1回として1年分に換算)

 

その他、エンジンの状態によって必要な消耗品の交換や整備費用が発生する場合がありますが、新しいエンジンならおよそ「上記の金額」で済むと思います。

 

※合計で¥13.300-となりますので、月あたりでは約¥1.100-ほどになります。

 

船体関連

 

こちらも状態によりけりですが、海上係留で必要になるのが「船底のペンキ塗り」です。どうしてもフジツボやカキなどの貝類が付着してきますので、年に1度(つきやすい海域では年2回は必要)の船底の清掃&ペンキ塗りが必要になります。

 

また、エンジンのギアオイル交換やグリスアップなども「船底のペンキ塗り」の際に同時に行います(オイル交換とエレメント交換だけなら海上で行う事が出来ます)

 

  • 陸上げ費用=¥3.000(通常より格安です、相場は1回¥8000~¥15.000)
  • 船底用ペンキ≒¥15.000(ハケやローラー代含む)
  • バッテリー≒¥13000(2年に1回交換した場合)

 

船体関連はこんな感じですが、自分で行った事を前提にしておりますので、業者に依頼しでやってもらった場合には、もう少し高くなります(1.5倍くらいだと思います)

 

※合計¥31.000-になりますので、月あたり約¥2.600-ほどになります。

 

 

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これがあるとスーパー便利

 
包丁を研ぐなら電動が楽ちん

 

 

 

まとめ

 

総括して分かりやすくまとめますが、目安とする「相場価格」を出来るだけ実感しやすくするため、実際にわたしが運用している費用に合せ、およその相場を表記しました(地域性や運用方法などで変わってきますので、あくまで目安として下さい)

 

必要なおよその費用

 

A:船検費⇒¥6.530(1年)/約¥530(1ヶ月) 

B:相場⇒全国一律

 

C:保険費⇒¥24.570(1年)/約¥2.050(1ヶ月)

D:相場⇒上記は最低限の内容にて少しアップで仮定¥3.000(1ヶ月)

 

E:保管費⇒¥0

F:相場⇒¥180.000(1年)/¥15.000(1ヶ月)※仮定

 

G:燃料費⇒¥120.000(1年)/約¥10.000(1ヶ月)

H:相場⇒運用の仕方で大きく違うので同じく¥10.000(1ヶ月)で仮定。

 

I:メンテナンス費⇒約¥44.300(1年)/約¥3.700-

J:相場⇒新しい船外機であればおよそ同じくらいと仮定して約¥3.700(1ヶ月)

 

はい。という事で「結論」にいきます。

わたしの場合(A,C,E,G,I)は、年間で約¥200.000(約¥17.000/月)ほどかかっている、という計算になります。…そして、同様なスペック(仕様)での相場を推算すると、だいたい以下くらいの費用がかかると思われます。

 

必要経費(B,D,F,H,J)⇒およそ¥390.000¥32.500/月)

 

という事で、ご参考にしていただければと思いますが、20フィートのプレジャーボートで、60馬力(4ストローク)の低燃費型の新しい船外機。という前提での試算ですので、これでも費用的にはあまりかかっていない方だと認識しております。

 

因みに、これくらいのスペックですと、月に「3回以上」遊漁船で遊んでいる人には、考え方によってはメリットになり得ます。もちろんメリット、デメリットは考え方で基準が異なりますが「自由度」が上がるのは確かで、これはかなり大きなメリットだと思います。

 

また、船長を頼りに「釣れるポイントに案内してもらう」という感覚から「自己判断で釣る&同乗者を釣らせる」という風に大きく意識がかわります。…実はこれが一番面白いところかも知れません! ボートを持つと釣り感覚がかわるのは事実です。

 

最後に... 「物件ありき」となる事が多いので思考が抜けがちになりますが、船体の大きさやエンジンの仕様、係留方法などでランニングコストが大きく変わってきますので、事前にシミュレートしておく事が、長くオーナーを続けるためには重要になります。

 

またその他、なんだかんだと付帯した費用(不足品の初期投資)などもかかってきますので、さまざまな要素を加味して「計画的な購入」を心がけましょう。

 

 

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ノットをしっかり覚えるなら

 

仕掛けの教科書

 

ロープワークを極めたい人は- 写真と図で見る ロープとひもの結び方大全

 

 

 

 

 

 
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